月刊『ブレーン』人気連載が書籍化!領域や世代を超えて活躍、クリエイター50人のルーツとなったデザインの数々から「デザインとは何か」を問う一冊。
株式会社宣伝会議発行の広告クリエイティブを中心とする専門誌『ブレーン』は、2024年3月29日、特別編集版となる書籍『WHAT IS DESIGN? デザインの見方~トップクリエイター50人の視点と原点』を発売しました。
2018年5月、特許庁の「デザイン経営宣言」以来、デザイン経営やデザイン思考の導入、実践に取り組む企業が増えています。「企業経営へのデザイン活用度調査」(2020年、日本デザイン振興会)によれば、「売上成長が高い企業は、デザインへの投資や教育、デザインの視点を活用した手法の実践に積極的である」といった結果も出ています。
では、ここで言う「デザインの視点」とは一体何でしょうか。そもそも「デザイン」とは何なのでしょうか。月刊『ブレーン』では、2009年から「デザインの見方」という連載を通じて、トップクリエイターたちとともに「デザインとは何か」という問いに対する答えを追い求めてきました。総勢170人以上が答えにたどり着くまでの視点や着眼点、ブレイクスルーとなった原体験の数々には、そのヒントが隠されています。
本書では、その中から50本の記事を厳選。各者各様の答えについて、それぞれが影響を受けたデザインの例とともに紹介しています。王道のグラフィックデザイン、プロダクトデザイン、エディトリアルデザイン、写真、アート作品はもちろん、身の回りの生活雑貨や小説なども時には登場します。クリエイティブな仕事に携わる方はもちろん、「デザインの視点をビジネスに取り入れたい」と考えるあらゆるビジネスパーソンのヒントになる一冊です。
概要
本書の登場者:浅葉球/粟辻美早/池澤樹/石井原/居山浩二/色部義昭/上西祐理/えぐちりか/大島依提亜/大島慶一郎/大塚いちお/岡崎智弘/柿木原政広/金井理明/河合雄流/木住野彰悟/北川一成/木村浩康/河野智/小杉幸一/佐々木俊/佐藤夏生/シマダタモツ/清水恵介/関戸貴美子/立花文穂/田中元/田中せり/田中千絵/田中良治/田部井美奈/丹野英之/戸田宏一郎/中野豪雄/中村至男/西岡ペンシル/西川圭/西田剛史/庭野広祐/野間真吾/浜辺明弘/菱川勢一/平野篤史/藤田重信/松田行正/三澤遥/八木義博/矢後直規/山田和寛/YOSHIROTTEN
発行元:宣伝会議
編集:月刊『ブレーン』編集部
定価:2,200円(本体2,000円+税)
佐々木俊さん「作者の人柄をそのままに、明るさと強さを備えた修悦体」
(佐藤修悦さんのガムテープ文字「修悦体」から)
デザインの勉強をしたことがなかったという、警備会社勤務の佐藤修悦さん。工事中の駅でお客さんを誘導しようと、ガムテープを使った文字「修悦体」を生み出します。「おそらくAIではつくれない、人間の手だからこそ生み出せるような違和感」と佐々木さんはその魅力を語ります(写真は実際に新宿駅に貼りだされていたもの)。
三澤遥さん「動物園という仕組みのデザイン」
(『上野動物園百年史』から)
2014年ごろから上野動物園の仕事に関わっている三澤さん。実は上野動物園の鶴のマークは、杉浦康平さんのデザイン。かつては杉浦さんや永井一正さんら、第一線で活躍するデザイナーが動物園のポスター制作に関わっていました。そのルーツを知り、自分がこれから挑む仕事への大きなエネルギーになったといいます。
岡崎智弘さん「ガッツがあれば、いつもうまくいく」
(ステファン・サグマイスターの作品から)
アメリカのグラフィックデザイナー、ステファン・サグマイスター。岡崎さんがその作品の中で最も好きだというのが「HavingGuts Always Works Out For Me(ガッツがあれば、いつもうまくいく)」。木に布を巻いたり、部屋にある家具を組み替えたりと、身体を使って表現している点はもちろんのこと、サグマイスター自身の「哲学」が表現されている点に強く惹かれたといいます。
大島依提亜さん 「時代感と映画の美意識が共存した小道具のデザイン」
(映画『2001年宇宙の旅』他 から)
映画関連のデザインの仕事を多数手がける大島さん。映画にまつわる表現や制作物に影響を受けており、その最たるものが小道具のデザイン。映画『2001年宇宙の旅』(スタンリー・キューブリック監督)で宇宙船の中に登場する「機内食」のパッケージなど、その創意工夫の数々から学んだこととは。
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