だれも取り残さない文字をつくる──「UDデジタル教科書体」誕生の物語と書体デザインの裏側

教育現場や、テレビ番組のテロップなどでも広く使われるようになった「UDデジタル教科書体」について、その開発から、さまざまな人に使われるようになるまでを追ったノンフィクション。

“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』



弱視の子どもたちの「読みにくい」という声から生まれたUDデジタル教科書体。書体デザイナー・高田裕美さんが、当事者へのヒアリングと試作を繰り返し、8年かけて完成させたユニバーサルデザイン書体です。児童書『みんなの「読める」をデザインしたい』では、その開発過程、書体の役割、UDが教育現場でどのように広がっていったかを、図版や写真を交えてわかりやすく伝えている。子どもも大人も楽しめる一冊となっています。

この記事の内容は2025年11月14日に発表されたものです。


株式会社 学研ホールディングスのグループ会社、株式会社 Gakkenは、2025年11月13日(木)に『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』を発売いたしました。

ある考え方のもと、同じ雰囲気を持たせてデザインされた文字の集まり「書体」。世の中に数多くある書体の一つに、「UDデジタル教科書体」があります。最近では、子どもたちが学校で使う教科書や教材、さらにはテレビ番組のテロップや自治体の広報紙など、さまざまなシーンで使われています。このように「UDデジタル教科書体」が広く使われるようになったのには、ある理由がありました。

それは、メガネやコンタクトレンズを使っても見えにくく、学習や生活が困難な弱視の方に、丁寧に話を聞いて作った書体だということです。

さまざまな試作を作って当事者に見てもらい、改善をして……を繰り返し、この書体を作るのにかかった時間は、なんと8年。やがて完成した書体「UDデジタル教科書体」は、読み書きに困難さのある人にとっても、通常学級の児童にとっても、「読みやすい」と感じてもらえる、UD(ユニバーサルデザイン)の書体を代表するものになりました。

本書は、長い年月をかけてでも「UDデジタル教科書体を絶対に完成させたい」と挑戦し続けた、書体デザイナー・高田裕美さんによる初めての児童書。高田さんの「だれもとりのこさない書体を作り続けたい」という強い思いには、これからの多様性社会を生きる子どもたちにとってのヒントがつまっています。

学校の調べ学習などでも耳にするようになり、子どもたちにとっても身近になった「ユニバーサルデザイン」の考え方に、デザイナーの視点からふれることのできる本書。小学生はもちろん、大人にも楽しんでいただける一冊です。

わたしは、「書体デザイナー」の仕事をとおして、「ユニバーサルデザイン」という考え方にふれることができました。そして、さまざまな困難や不便を感じている人も、いない人も、みんなが話しあって、みんながより幸せになる方法を考えようという姿勢を学んだのです。

この本を通じて、だれもがみなちがうことや、一人一人が大切な存在であることを感じてほしいと思います。そして、読んだあとに、「あなたらしさ」に自信をもち、まわりの人の「その人らしさ」を、みとめられるようになってもらえるとうれしいです。

[はじめに より抜粋]

カラーで楽しむ「書体紹介」

“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』

「書体ってなんだろう?」「世の中にはどんな書体があるのだろう?」と、まずは身の回りに目を向けたくなるカラーページからスタート。お子さまが自分ごととして、書体やユニバーサルデザインに向きあうきっかけにもなるはずです。

一度は見たことがあるかも?「UDデジタル教科書体」

“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』
“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』

「UDデジタル教科書体」は、2017年に「Windows OS」に標準搭載され、学校の先生にとっても使いやすくなったことから、小学生やその保護者なら、学校からのお知らせプリントや掲示物などで一度は目にしたことがあるかもしれません。子どもたちにとって身近な書体の一つである「UDデジタル教科書体」を通して、ユニバーサルデザインの考え方にふれてみませんか?

また本書の本文は「UDデジタル教科書体」を採用していますので、この機会に、あらためて「UDデジタル教科書体」の読みやすさを体感してください。

知識がなくても楽しめる! 書体&ユニバーサルデザインの世界

“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』
“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』
“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』

図版や写真を豊富に使い、書体やユニバーサルデザインについて解説しています。高田さんの語りかけるような文章は、すらすらと読め、深い理解がうながされます。

将来の夢にデザイナーを挙げる子も多い昨今。「デザインと社会貢献」という切り口の本書は、そうした子どもたちの夢を後押しする内容になっています。

ビジュアルが楽しい、知的好奇心を高めるコラム

“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』
“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』

章と章の間には、三大書体(明朝体、ゴシック体、丸ゴシック体)をキャラクター化して紹介したり、高田さんが今まで手がけてきた書体を紹介したりするコラムも。書体の楽しさや奥深さを、ビジュアルとともに理解できます。

著者紹介

高田裕美(たかた・ゆみ)
株式会社モリサワ UD担当 ブランドエキスパート。大学卒業後、書体メーカー タイプバンク社に入社。書体デザイナーとして「TBUD書体シリーズ」「UDデジタル教科書体」など、数多くの書体を手がける。現在は、教育現場における書体の重要性や役割を伝えるべく、セミナーやワークショップ、取材、執筆など広く活動中。2023年、初の著書『奇跡のフォント 教科書が読めない子どもを知って ―UDデジタル教科書体 開発物語』を時事通信社より出版。
2024年、日本タイポグラフィ協会顕彰 佐藤敬之輔賞 個人部門を受賞。2025年、文化庁シンポジウム「日本語の文字の課題と可能性」に登壇。

目次

はじめに
1章:書体ってなんだ?
2章:ユニバーサルデザインとは?
3章:書体デザイナーの仕事
4章:UDの教科書体を作ろう!
5章:UDフォントを使ってもらうには?
6章:この先も「読める」を支えるために
あとがき:「みんなちがってみんないい世界を創る」(慶應義塾大学経済学部 中野泰志)

“だれもとりのこさない、ユニバーサルデザインの書体を作り続けたい――。” 児童書『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』

『みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー』
著:高田裕美 
定価:1,760円(税込)
発売日:2025年11月13日
判型:A5型判/128ページ
対象年齢:小学校中学年~
電子版:同時配信
ISBN:978-4-05-206160-8 
発行所:株式会社 Gakken


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